六本木交差点から徒歩30秒の「東京和食倶楽部」は、『東京和食』と言う新ジャンルの和食を体現することができる唯一無二のお店だ。
店内はラグジュアリーな雰囲気があるものの、親しみやすく落ち着いて過ごすことができる。
その日ごとに席数が変わるシステムとなっており、今回ご一緒したお客様も常連さんばかりの空間であった。
通常和食は引き算と言うが、「東京和食倶楽部」では素材の足し算・かけ算で和食の新たな魅力を引き出す新ジャンルの和食を提供している。
オーナーがいる時は会員制だが、オーナーが居ない時は一般席になるとのこと。新規に会員になる方法は分からないため、まずは一般枠がある時に来てみてほしい。
既に会員の人に連れてきてもらうかインスタでDMすると予約できる可能性があるそう。
素敵な女性や大切な友人と「最高の食事体験」を堪能してみてはいかがだろうか。
2月のコース最終日、オーナーの掛け声に拍手と共にコースが始まる。
■コースフォトギャラリー
一番だし
茶碗蒸し
添えられているのはメレンゲとわさび。
車海老、ほたて、きくらげ、しっかり炒めた大黒しめじ、レンコンなど、食感を変えてゴロゴロ入っている餡掛け茶碗蒸し。
シャキシャキレンコンが美味しい
しめじがカラカラになるまで焼くので出汁を吸っており絶品
お椀
オーナーイチオシの2種類の出汁の旨味を楽しめる金目鯛とかぶら蒸しを組み合わせたお椀。
熱々の出汁を最後にかけて蒸らすのがコツ。いいお店がお椀に霧吹きするのは何故なのだろうか?(疑問)
出汁は金目のあらと引き立てのカツオ節、ふんわり香るお出汁と金目の切り身がサッパリ口を洗う。
かぶら煮を解いたあとのだしはふんわりとかぶの旨み。
角煮
今回は沖縄の皮付きアグー豚を使用。
柔らかく炊いてから片栗粉で表面だけサクッと仕上げた、外はサクサク中はふわふわトロトロの角煮。山椒がふんわり香る相性抜群。
キムチはサッパリ辛さがあるが食べなれたキムチに比べて塩味が少なくいくらでもいける。
酸っぱめ仕上げにしたかったため、通常のキムチと違いエビなど動物性のものは使わず自家製キムチは塩麹で発酵を促しているそう。
ホワイトアスパラ
グリーンアスパラを光に当てないことで白く育てたアスパラ。
北海道中心に長野と佐賀で作っているが非常に手間暇かかるので生産者が少ないそう。
生のアスパラを食べられるのは直送の料理屋だけということで貴重な食体験をさせていただいた。
塩を少しつけると甘味が増し更に美味しくなる。
ホクホク食感でまるでお芋のよう、何もつけずに食べるのも美味しいがやはりオススメ通り塩をつけよ。
エビ味噌
オーナーが試食を重ねて完成した逸品。
殻が食感にいいアクセントで、殻をどこにつけるかをミリ単位で調整して完成したそう。
サクサクの頭にお味噌の味が優しく香る。
右下に添えられたはちみつレモンがお口直しに丁度いい酸っぱすぎず甘すぎず、こういうのが欲しいという味。
お造り
赤貝とアオリイカ。
アオリイカが絶品!食感はあるけど口の中でとろける。
ねっとりしたアオリイカが甘くてとろけて美味しい。切り込み深いのでねっとり感強め。
海苔醤油の甘みとイカの甘味が合わさって食べたことの無い味。
赤貝もシャキシャキで旨みがすごい。
ワサビとすだち醤油もいいが海苔醤油の旨みと磯の香りもマッチする磯と磯の合わせ技。
松葉蟹の雑炊
カニは高いんですよねぉ!というスタッフの悲痛な叫びにありがたみを感じながらいただく。
あん肝を合わせてコクを出しているそう。食べる時はワサビと梅肉をよく溶いて味が均一になるようにするのがポイント。
口の中が全部カニになるほど、とにかくカニの旨みがスゴすぎる!
カニの肉たっぷりの雑炊で、コショウのアクセントで味が全く変わるので二度楽しめる。
スムージー
宮崎の日向夏と愛媛の甘平の2つを使ったスムージー。
シャーベットのようなふんわりした甘さ。
イノベーティブ
ふぐの白子とキャビアを使った卵かけご飯風エッグベネディクト。
出汁卵をかけて召し上がれ!
真ん中で白子を崩さないようにゆっくりナイフを入れて半分を一口でいただく。
10種類以上の食材を使っており、出汁卵がめちゃくちゃ美味しい。
濃厚な卵黄と白子のハーモニーで無限に食べられるエッグベネディクト。
炊いたん
大根を使った、出汁は赤鶏とカツオのブレンド。
真ん中に切り込みが入っているので割って召し上がれ。
柔らかく炊かれた大根がさっくりしつつ、炭火焼きの鳥の香りが食欲をそそるお味。
ずっと食べてるのにずっとお腹が減る不思議体験。
焼き魚
長崎の佐世保でとれる特別な鯖を使用。
臭みをとるにはどうするか10年かけて研究したところ、餌にハーブを混ぜ込んで臭みがなくなったそう。
見た目はサバなのにサンマと言われても気が付かないくらい旨みが強く臭みがない驚きの味。
鯖の脂がこんなに旨みたっぷりで全部飲みたいほど。皮はパリパリなのに身がしっとり脂じゅわりで食べたことの無い鯖を食べてしまった。
白味噌パスタ
お出汁と白味噌ベースでちょっとの生クリームを使用した絶品カルボナーラ。
本場では生クリームは使わないが今回は少し使用したそう。
量を増やせるとのことで思わず増量をお願いした。
イクラとゆずがアクセント。
白味噌の甘みがあるが、新玉ねぎの甘さもある。
シャキシャキの山菜が食感のアクセントになっており、大盛りをあと3杯は食べたいお味。
肉料理カイノミ
空芯菜食べ放題!
ご飯を食べたい人は葉ニンニクのソースで召し上がれ。
1枚は手前の塩わさびで柔らかな肉質と塩わさびのハーモニー。
カイノミはバラ肉の中でも一番ヒレに近い部位で、赤身と脂のバランスが最高でやわらかく脂がしつこくない。
2枚目は葉にんにくソースで。柔らかなカイノミの肉質とご飯が美味しすぎる。
お肉に付けきれず残った葉にんにくソースはお米と共にいただいた。
蕎麦
常陸秋そば。
製粉所に毎週通ってたどり着いた、店独自の最高ブレンドとのこと。
蕎麦の味をダイレクトに感じられるので塩わさび×海苔がとてもオススメ。
蕎麦つゆはオーナーのこだわりでカツオの香りがすごく香ってくる。
鶏だし蕎麦湯は身体の芯から温まるようで、鳥の旨味と蕎麦のとろみを楽しむことができる。毎朝飲みたいお味。
デザート
今回のデザートテーマは苦味。
チョコバナナと下にカカオのシャーベット、ラム酒とバナナのアイス、キャラメリゼしたバナナが堪能できる。
アイスはバナナミルクのような優しい甘さ。
カカオシャーベットがアイスと混じり合い、ほうじ茶のような優しい味わいに変化する。
テーマは苦味だそうだったが優しい甘さと芳醇な香りで口の中は甘味に包まれた 。
■ピックアップ「翌日まで持ち越せる絶品お土産」
食事後、全員に配られるお土産はアオリイカと行者にんにくのおにぎり。
翌日昼頃までに食べてくださいとのことで、とても待ちきれない気持ちで帰路に着く。
翌日食べると、行者にんにくの香りとイカの食感が楽しい絶品おにぎりでした。
当日だけでなく、翌日まで美味しさを持ち越してくれる心遣いに感動。
■お店の基本情報
◇東京和食倶楽部
住所:〒106-0032 東京都港区六本木7丁目14−5 大和ビル 8F
座席:8-10席
完全予約制
◇インスタグラム(オーナー)